学びジプシーのパートナーシップ戦略とは?

自らを学びジプシーと呼ぶくみさん。ぼくも同じような性質を持っているから、くみさんのエネルギーも夫婦関係への葛藤も自然と理解できた。そんな学びジプシーはどうやってパートナーシップを築けばいいのか?考えてみようと思う。
アツ@夫婦関係学ラジオ 2024.08.02
誰でも

学びジプシーはどこへ行く?

くみさんは自身を「学びジプシー」と呼んだ。さすらいの学び人。好奇心に導かれるまま歩き続ける旅人。

すごくいい表現だと思う。ぼくも学びジプシーに近いところがあって、20代の半ばに商社をクビになって以来、常になにかを学び続けてきた。

2007年か2008年か、それくらいだったと思う。当時は勝間和代さんの「年収10倍アップ勉強法」という本がベストセラーで、雨上がりのタケノコのようにビジネス本が山ほど出版され、玉石混合のビジネス系インフルエンサーがあふれかえっていた。

当時はつぶれそうな印刷会社で働いていたのだけど、あまりの薄給に先輩たちは子供を持つことはおろか、結婚すらできない状態だった。

そこから抜け出したくてありとあらゆるビジネス本を読み漁り、グロービスビジネススクールにも通った。

グロービスはなにか資格がもらえるわけじゃないけど、あそこで学んだクリティカルシンキングは今でも役立ってる。おかげで、10倍にはならなかったけど、年収は3倍ほど増やすことができた。

ぼくにとって、学びジプシーの原点は、独特の揮発臭を放つインキの匂いに満ちていたあの印刷工場にある。

ここから抜け出したい。

ただそれだけが目的だった。

その後、子供も生まれ、ビジネススクールやセミナーに行く機会はなくなり、ぼくの興味はパートナーシップに移った。

恋愛に脳科学を持ち込んだヘレン・E・フィッシャーの「愛はなぜ終わるのかー結婚・不倫・離婚の自然史」にハマり、芋づる式に心理学、脳科学、家族社会学などの沼にズブズブと沈んでいった。

学びは目的地がコロコロ変わる旅に似ている。

ぼくら家族は日本史が好きなので日本史の例えになるけど、名古屋城に行ったら近くに豊臣秀吉生誕地があり、豊臣秀吉つながりで大阪城に行ったら豊臣家が徳川家に滅ぼされた「大阪冬の陣、夏の陣」で活躍した真田幸村が気になり、真田ゆかりの地である上田に行くみたいな感じ。

実際ぼくら家族はそんな旅行をしており、11月に上田に行く予定だ。

当初の目的を果たしても旅の最中に出会ったヒト・コト・モノに興味を抱き、新たな学びの旅が続いていく。

なぜ、学びジプシーはいつまでも旅を続けるのか?

その原動力はなんなのだろう?

学びジプシーの原動力は?

くみさんもsugamariさんもぼくも、好奇心が自分をドライブさせ続けている。

気になる!知りたい!なにこれ!

子供のような素直な好奇心が止まることを知らず、終わらない旅へと誘い続ける。

「知ること」や「理解すること」が単純に楽しく、複数分野の知識を横断することで初めて見えてくることもあり、好奇心はどこまでいってもきりがない。

好奇心のまま進むには軽やかなステップが必要だと思ってる。

すぐに始める。なんか違うと思ったらすぐにやめる。

逆に「これだ!」と思ったものにはとことんハマる。動物的な感があるのだと思う。

ただ、自分のパートナーがそういう人だったらちょっと大変だと思う。好奇心が強い人はまわりが見えなくなるからだ。ぼくもそう。

学びジプシーのパートナーシップ戦略は?

だからこそ、好奇心が異常に強い人間はパートナシップ戦略を丁寧に考える必要がある。あなたのパートナーがあなたの特性を理解してくれているとしても、実際に付き合えるかは別問題だからだ。

くみさんは毎晩おこなっていたクラブハウスでのモデレーターをやめた。ぼくは妻の前でのポッドキャスト視聴をやめた。

好奇心が強い人間はまわりが見えなくなり、自分のパートナーがなにを感じているのかすら見えにくくなる。好奇心が連れてってくれる旅はあまりにエキサイティングだからだ。

学びジプシーはパートナーとどう向き合えばいいのか?

まずはパートナーの感情を受け止めること、そして次に自分の情熱の高さを伝えることだと思う。ぼくの場合、夫婦関係について考えることや調べることはとてつもなく楽しいものだけど、妻にとっては違う。だから「わかってくれるはず」という思い込みは禁物なのだ。

どれだけ心が通い合っているとしても、異なる対象に情熱を向けている場合、そこに理解を示してもらうには努力が必要になる。黙っていてはわかってくれないのだ。

話してもわかってもらえない時もあると思う。だけど、ちょっと試してみて欲しいことがある。

・変わり続ける自分の変化を毎週、毎月、毎年、伝え続ける。

ぼくら夫婦は体調不良でない限り、毎週金曜日と土曜日の夜は二人で家飲みすることにしている。NETFLIXでドラマを見ながら(今回のバチェロレッテはひどかった!これは夫婦配信したいくらい言いたいことがある)話すことが多いのだけど、言いたいことが起こった時は一時停止してお互いの感想をシェアし合っている。

「ちょっと言わせて!」と妻は何度も動画を止める。ぼくはそんな時間が大好きだ。ぼくもよく動画を止めて語り出す。

見たい番組がない時は(今はディズニープラスの「財閥✖️刑事」にハマってる。梨泰院クラスの悪役がめっちゃいい味出してて大好き)、お酒を飲みながら1時間くらいずっとおしゃべりをしている。

お互いの好きなツマミがあり、その場が心地よい空間であり、お互いを傷つける言葉を言わないよう気をつけることで、1時間はとても楽しい時間となる。

そして同時に、お互いのことを知る貴重な時間になるのだ。

人は変わり続ける。だけど、その変化の過程を見ていないパートナーとしては「急にどうした!」となりがちだ。学びジプシーは興味の移り変わりが早く、同時に特定の分野へののめり込みも深い。常に自分の変化を伝えておかないと「置いて行かれた」ような寂しさを相手に与えてしまう。

実際にはパートナーを置いていっている実感はないし、なんならこの楽しみを一緒にわかり合いたい!とすら思っているのだけど。

夫婦には会話が必要と言われるけど、そこに難しさを感じる場合、「楽しさ」がないことが原因かもしれない。

どうすれば夫婦の会話に楽しさが生まれるのか?

ぼくは好奇心だと思う。この人のことを知りたい!と思える好奇心。

なんでそういう行動を取ったのか?なんでそんなことを言ったのか?そこを深堀していくとその人らしさは滲み出てくる。

ぼくは妻にしょっちゅう根掘り葉掘り質問をしてしまい、妻はこう言うのだ。

「あたしを掘ったってたいしたもの出てこないから、なんか情けなくなる」

実際にはそんなことまったくないのに。

ぼくの妻はぼくと違いすごく性格が明るく、友達付き合いがとてつもなく上手だ。どんなことを言っても笑ってくれるし、いつも励ましてくれる。

自分のことを浅い人間みたいに彼女は言うが、彼女がときおり口にする真意を突いた深い言葉にぼくはいつもハッとする。他の人には見えていない世界が彼女には見えているのだ。ぼくはそんな思慮深い彼女が大好きだ。

ぼくはそう言えるのも、ぼくらが常に話し続けているからだ。話し続けていられるのは、話す場を楽しいものにしようと心がけているからだ。

相手を否定しない。

美味しいお菓子を用意する。

好きなお酒とつまみを用意する。

二人が見たいと思うドラマを探しておく。

学びジプシーにとってのパートナーシップ戦略とは、「変わり続ける自分の変化を知り続けてもらうための努力」なのかもしれない。

今回の放送リンクはこちら。

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くみさんとsugamariさんのポッドキャスト「母の時間」にゲスト出演させていただきました。リンクはこちら。聴いてもらえると嬉しいです。

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